2024年が始まり、気がつけばもう2月。旧暦では今頃が新年を祝う時期となります。
昨年は移転などで忙しく、2023年度版「季節の東洋医学的解説まとめ」の更新ができませんでした。
今年も遅くなってしまいましたが、二十四節気と雑節を2024年度の日付に変更した「まとめ」をお送りいたします。
各月に「2020年度版の解説記事」へのリンクを貼っているので、養生法などはリンク先をご参照ください。年間を通した季節の繋がりや移り変わりを感じて頂けましたら幸いです。
2024年度版 季節の東洋医学的解説
1月
陰陽五行:丑・陰・水または土・腎または脾
二十四節気:小寒(1月6日)
寒さが次第に厳しくなります。寒の入り。
大寒(1月20日)
1年で最も寒い頃
雑節:冬の土用(1月18日~2月3日)
立春までは土用の期間となり、土の影響を受けます。
雑節の「土用」というのは立春・立夏・立秋・立冬の前の18日間の
ことです。この間は土いじりなどを避ける方が良いとされています。
*雑節とは日本独自の暦のこと
2月
陰陽五行:寅・陽・土または木・脾または肝
二十四節気:立春(2月4日)
この日から暦の上では春となります。
雨水(2月19日)
雪から雨へと変わり、降り積もった雪も溶け出す頃。
雑節:節分(2月3日)
立春の前日(旧暦の大みそか)。邪気が入りやすい日と考えられた
ため、様々な邪気払いの行事が行われてきました。
3月
陰陽五行:卯・陰・木・肝
二十四節気:啓蟄(3月5日)
暖かくなり、冬籠りをしていた虫が出てくる日。
春分(3月20日)
昼夜の長さがほぼ同じになります。
雑節:彼岸(春)(3月17日~3月23日)
春分の日を前後3日間で挟んだ合計7日間を春彼岸といい、先祖のお
墓参りをする習慣があります。
4月
陰陽五行:辰・陽・土・脾
二十四節気:清明(4月4日)
万物が明るく清らかですがすがしい頃。
穀雨(4月19日)
穀物を潤す春雨が降る菜種梅雨の頃。
雑節:春の土用(4月16日~5月4日)
立夏までは土用の期間となり、土の影響を受けます。
5月
陰陽五行:巳・陰・火・心
二十四節気:立夏(5月4日)
夏の始まり。この日から立秋の前日までが暦の上では夏。
小満(5月20日)
草木が次第に茂る頃。
雑節:八十八夜(5月1日)
立春から88日目の日。この日に摘んだお茶は上等なものとされ、
この日にお茶を飲むと長生きするとも謂われています。
6月
陰陽五行:午・陽・火・心 + [長夏の土・脾]
二十四節気:芒種(6月5日)
田植えを始める時期。梅雨入りの頃。
夏至(6月21日)
1年でもっとも昼が長く、夜が短くなる日。
雑節:入梅(6月10日)
立春から135日目の日。歴の上での梅雨入りの日。梅が実る頃で、
梅干づくりが始まります。
7月
陰陽五行:未・陰・土・脾 + 夏[火・心]
二十四節気:小暑(7月6日)
梅雨が明け、本格的な暑さが始まる頃。
大暑(7月22日)
もっとも暑さが厳しい頃。
雑節:半夏生(7月1日)
夏至から11日目。半夏(からすびしゃく)が生える時期。
田植えや畑仕事を終える時期とされます。
夏の土用(7月19日~8月6日)
立秋までは土用の期間となり、土の影響を受けます。 特に夏の
「土用」が有名で、「土用の丑の日」には精力をつけるために
ウナギを食べる風習が日本にはあります。
8月
陰陽五行:申・陽・金・肺
二十四節気:立秋(8月7日)
秋の始まり。この日から立冬の前日までが暦の上での秋。
処暑(8月22日)
暑さが峠を越えておさまってくる頃。
雑節: 二百十日(8月31日)
立春から数えて210日目に当たる日で、毎年9月1日頃になります。
昔から台風の多い時期で、収穫の無事を祈るために、この時期には
全国で風祭が開催されます。
9月
陰陽五行:酉・陰・金・肺
二十四節気:白露(9月7日)
明け方、草木に露がつくことが多くなる時期。
本格的な秋の到来です。
秋分(9月22日)
秋の彼岸。昼夜の長さがほぼ同じになる日です。
雑節: 彼岸(9月19日~9月25日)
9月の秋分の日をはさんで前後3日合計7日間。
10月
陰陽五行:戌・陽・金/土・肺/脾
二十四節気:寒露(10月8日)
秋が深まり、朝露が冷たい頃。
霜降(10月23日)
山里では霜が降り始める頃。
雑節: 秋の土用(10月20日~11月6日)
立冬までは土用の期間となり、土の影響を受けます。
11月
陰陽五行:亥・陰・水・腎
二十四節気:立冬(11月7日)
冬の始まり。
この日から立春の前日までが暦のうえでの冬。
小雪(11月22日)
ちらちら雪が降り始める頃ですが、それほど多くはありません。
12月
陰陽五行:子・陽・水・腎
二十四節気:大雪(12月7日)
本格的な冬の到来。平地にもちらほらと雪が降る頃で、
動物たちも冬ごもりを始めます。
冬至(12月21日)
1年で最も昼が短く、夜が長くなる日。太陽の力が一番弱まる日
ですが、翌日からは春に向けて強まっていきます。
冬至かぼちゃ、冬至粥、ゆず湯などで厄払いや無病息災を祝う風
習があります。
《編集後記》
2024年は辰年。干支の中でも唯一空想上の生き物で、天に上る様子から成功や発展の象徴とされています。
年明け早々に災害などの不幸もありましたが、乗り越えていけると信じて今年も過ごしていけたらよいなと思います。
本年も何卒よろしくお願いいたします。