季節の東洋医学的解説~8月~

季節の東洋医学的解説~8月~

2020-08-07

「8月」

陰陽五行:申・陽・金・肺  

二十四節気:立秋(8月7日)
        秋の始まり。この日から立冬の前日までが暦の上での秋。
      処暑(8月23日)
        暑さが峠を越えておさまってくる頃。

雑節: 土用(7月19日~8月6日)
     立秋までは土用の期間となり、土の影響を受けます。
     雑節の「土用」というのは立春・立夏・立秋・立冬の前の18日間の
     ことです。この間は土いじりなどを避ける方が良いとされています。
    二百十日(8月31日)
     立春から数えて210日目に当たる日で、毎年9月1日頃になります。
     昔から台風の多い時期で、収穫の無事を祈るために、この時期には
     全国で風祭が開催されます。

  *雑節とは日本独自の暦のこと

8月の初旬には立秋が訪れ、暦の上では「秋」になりますが、まだまだ暑さが続きます。五行では「陽」の時期に当たるため、日照時間が短くなりつつあるこの季節でも、残暑の厳しさがなかなか衰えません。8月下旬頃までは引き続き、暑邪に対する養生を行って、熱中症や食欲不振にならないように気を付けましょう。

「夏の養生法」については、下記の記事を参考にしてください。

季節の東洋医学的解説~7月~
「7月」 陰陽五行:未・陰・土・脾  + 夏[火・心]二十四節気:小暑(7月7日)        梅雨が明け、本格的な暑さが始まる頃。      大暑(7月22…
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秋になると暑さも和らぎ、過ごしやすくなってきます。しかし、最近の日本は夏が長くなり、暦とのずれが大きくなってきた感じがしています。本来、秋は五行説で「金」に属し、「肺」と関連性が深まります。乾燥が強くなり、「肺」にトラブルが起こりやすくなるためです。実際の気候では、台風シーズンが去った後に乾燥の季節が始まると思われますので、秋の五行説と養生法については、『季節の東洋医学的解説~9月~』で解説したいと思います。

ただ、まだ暑邪が強いこの時期は、汗の掻きすぎやお腹を下したりすることによって、脱水症状を起こすことがあります。つまり、体内が乾燥してしまうのですね。体内の水分量には注意が必要な時ですので、こまめな水分補給を行うように心掛けましょう

《編集後記》
猛暑の季節に突入しました。暑さで体が溶けそうになってしまいます。奈良はかき氷が有名ですが、有名店のかき氷は量が多く、私は全部食べるとお腹を壊してしまいます(泣)。皆様も冷たいものを食べるときはくれぐれもご注意を。

新型コロナウイルス感染症も猛威を振るっております。こまめな水分補給を心掛けながら、適切な感染予防をして、熱・暑・湿・疫毒などの様々な邪気に負けない体づくりをしていきましょう。